賛同するイニシアティブ

責任投資原則(PRI)への署名

「責任投資原則(PRI)」とは、2006年にコフィ・アナン国連事務総長(当時)が金融業界に対して提唱した、以下の6つの原則を実現させるための国際的な投資家のネットワークであり、国連環境計画(UNEP)及び国連グローバルコンパクト(UNGC)によって推進されています。

原則では、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)の課題を投資の意思決定に取り込むことが提唱されており、これらの視点を投資の意思決定プロセスに組み込むことで、受益者の長期的な投資パフォーマンスを向上させ、受託者責任を更に果たすことを目指しています。2019年3月時点の署名機関数は約2,300機関、その運用資産残高の合計は86兆米ドル以上となっています。

本資産運用会社は、この基本的な考え方に賛同し、2020年3月に署名機関となりました。

<責任投資原則の要旨>

  • 私たちは投資分析と意思決定のプロセスにESGの課題を組み込みます
  • 私たちは活動的な所有者となり、所有方針と所有習慣にESGの課題を組み入れます
  • 私たちは投資対象の主体に対してESGの課題について適切な開示を求めます
  • 私たちは資産運用業界において本原則が受け入れられ、実行に移されるように働きかけを行います
  • 私たちは本原則を実行する際の効果を高めるために、協働します
  • 私たちは本原則の実行に関する活動状況や進捗状況に関して報告します

TCFDへの賛同

TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)は、金融安定理事会(FSB)により、気候関連の情報開示および金融機関の対応をどのように行うかを検討するために設立された組織です。

TCFDは、2017年6月の最終報告書にて、企業等に対して気候変動がもたらす財務的影響を把握し、開示を推奨する提言を公表しています。

本資産運用会社は2021年12月にTCFD提言への賛同の表明を行い、国内のTCFD賛同企業による組織であるTCFDコンソーシアムに加入しました。

本投資法人でも気候変動に関するリスク、機会が事業に影響を与えるものであると改めて認識するとともに、それらへの対応及びより一層の情報開示を推進します。

詳細は「気候変動への取組み」をご参照ください。

SBTi認定の取得

SBTとは、CDP、国連グローバル・コンパクト(UNGC)、世界資源研究所(WRI)及び世界資源保護基金(WWF)が共同で運営する国際イニシアティブである、「Science Based Targets initiative(SBTiといいます。)」により認定される、科学的根拠に基づいたGHG排出量削減目標です。また、SBTにおいては、パリ協定(世界の気温上昇を産業革命前より2℃を十分に下回る水準に抑え、また1.5℃に抑えることを目指すもの)が定める水準と整合することが求められています。
本投資法人は、TCFD提言に基づく戦略として、気候変動を緩和するためのロードマップを策定し2050年度GHG総排出量ネットゼロを明示するとともに、科学的根拠に基づく排出削減の達成を目指し、以下の新KPI(以下、「本KPI」といいます。)を設定しました。この度、本KPIはSBT(ニアターム目標・ネットゼロ目標)の認定を受けています。

この表は左右にスクロールできます。

目標 対象範囲 基準年度 目標年度 GHG排出削減目標
ニアターム目標 Scope1+2 2021年度 2030年度 総排出量を42%削減
ネットゼロ目標 Scope1+2+3 2021年度 2050年度 ネットゼロ(90%以上削減)

詳細は「環境経営方針・目標」をご参照ください。

21世紀金融行動原則への署名

「21世紀金融行動原則」は、持続可能な社会の形成のために必要な責任と役割を果たしたいと考える金融機関の行動指針として策定された原則です。署名金融機関は、自らの業務内容を踏まえ可能な限り7つの原則に基づく取組みを実践するとしています。
詳細につきましては以下リンクよりご確認下さい。
https://pfa21.jp/
本資産運用会社は、本原則の基本的な考え方に賛同し、2023年11月に署名機関となりました。

持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則(7つの原則)

【原則1】基本姿勢 持続可能な社会の形成のために、私たち金融機関自らが果たす責任と役割を認識の上、環境・社会・経済へのポジティブインパクトの創出や、ネガティブインパクトの緩和を目指し、それぞれの事業を通じて最善の取組みを率先して実践する。
【原則2】持続可能なグローバル社会への貢献 社会の着実で公正なトランジションに向けて、イノベーションを通じた産業や事業の創出・発展に資する金融商品やサービスを開発・提供し、持続可能なグローバル社会の形成をリードする。
【原則3】持続可能な地域社会形成への貢献 地域特性を踏まえた環境・社会・経済における課題解決をサポートし、地域の包摂性とレジリエンスの向上を通じて、持続可能な地域社会の形成をリードする。
【原則4】人材育成 金融機関における人的資本の重要性を認識し、環境や社会の問題に対して自ら考え、行動を起こすことのできる人材の育成を行う。
【原則5】多様なステークホルダーとの連携 持続可能な社会の形成には、私たち金融機関をはじめ、多様なステークホルダーが連携することが重要と認識し、かかる取組みに参画するだけでなく主体的な役割を担う。
【原則6】持続可能なサプライチェーン構築 気候変動・生物多様性等の環境問題や人権をはじめとする社会課題に積極的に取り組むとともに、投融資先を含む取引先等との建設的なエンゲージメントを通じて、持続可能なサプライチェーンの構築を図る。
【原則7】情報開示 社会の持続可能性を高める活動が経営的な課題であると認識し、国内外の動向と開示フレームワークを踏まえ、取組みを広くステークホルダーに情報開示するとともに不断の改善を行う。

国連グローバルコンパクト(UNGC)への参加

国連グローバル・コンパクト(UNGC)は、各企業・団体が責任ある創造的なリーダーシップを発揮することによって、社会の良き一員として行動し、持続可能な成長を実現するための世界的な枠組み作りに参加する自発的な取組みです。

1999年にコフィ・アナン国連事務総長(当時)によって提唱されて以来、現在(2018年7月時点)では世界約160カ国で1万3,000以上の企業・団体が参加し、「人権」・「労働」・「環境」・「腐敗防止」の4分野・10原則を軸に活動を展開しています。

三菱地所株式会社がUNGCに署名し、2018年4月に三菱地所グループで参加企業として登録されました。同時に、本投資法人の資産運用会社である三菱地所投資顧問株式会社も三菱地所グループの一員として参加しています。

気候変動イニシアティブ(JCI)への参加

気候変動イニシアティブ(JCI)は、気候変動対策に積極的に取り組む日本の企業や自治体、NGO等、国家政府以外の組織による、情報発信や意見交換を強化することを目的としたネットワークです。

JCIは、パリ協定が求める脱炭素社会の実現に向け、自主的にエネルギー効率化と再生可能エネルギーの利用を加速するとともに、国内外の非国家政府組織間の連携を深め、2050年実質排出ゼロの実現に貢献する取組みを強めていくことを宣言しています。

本資産運用会社は、こうした脱炭素社会の実現のための積極的な姿勢に賛同し、2022年9月にJCIに参加いたしました。